「限定詞って、どう使うんだろう…。」
「並べる順番とか、一緒に使えない単語とか、ルールが多くてよく分からない…。」
「限定詞について纏まった、わかりやすい解説が読みたい!」
この記事は、こんなお悩みを持った方に向けて書いています。
目次
限定詞とは
限定詞とは、名詞をより明確に示すための言葉です。
例えば、these books (これら2冊の本) の these (これら) や two (2冊の) は、どちらも限定詞です。限定詞があることによって、話し手が表す名詞の範囲が明確になります。
本記事では、限定詞の主な種類を確認した上で、それぞれの使い方や、配置ルールについて見ていきましょう。
限定詞の主な種類
指示詞
指示詞とは、名詞を指し示す時に使われる言葉です。①話し手との心理的な距離 ②数 の2つの軸で、使うべき指示詞が決まります。
・this chair (この椅子)
・those houses (あれらの家)
所有限定詞
所有限定詞とは、名詞の所有者を表す時に使われる言葉です。基本は所有格か “所有者’s” の形で表せますが、sで終わる複数形の名詞には、アポストロフィ (‘) のみを付けます。
・his jacket (彼のジャケット)
・Ken’s bag (ケンのかばん)
・my friends’ cars (私の友達の車)
冠詞
冠詞(a/an/the )も、限定詞の1つです。a/an は、特定しない1つのモノ (コト・人) を表す時につけます。the は、聞き手にもすでに認識のある、特定のモノ (コト・人) を示す際に使います。
・Do you have a pen? (ペンを持っていますか?)
・I found the pen you lost. (あなたが無くしたペン、見つけましたよ。)
尚 冠詞については、以下の記事で詳しく解説しています。しっかりと理解したい方は、ご一読ください。
冠詞の本質的なルールとは?聞き手のイメージが全てだよ
数詞
数や順番を表す数詞も、限定詞です。
・数:two apples (二つのりんご)
・順番:the first step (最初のステップ)
数量詞
量や程度を表す数量詞も、同様に限定詞です。
・both my parents (私の両親の両方)
・many people (たくさんの人々)
限定詞の使い方
限定詞の並べ方
ルール
限定詞は、使い方の観点で3つのグループに分けることができます。同じ名詞に対して複数の限定詞を同時に使うとき、①並べる順番 や ②配置できる個数 のルールは、そのグループごとに決まっています。
Pre-Determiners
①順番:限定詞の中で1番前
②個数:グループ内で1つまで
当てはまる限定詞
・一部の数量詞:all, both, half…
Central-Determiners
①順番:Pre-Determiners より後、Post-Determiners より前
②個数:グループ内で1つまで
当てはまる限定詞
・一部の数量詞:some, any, every…
・冠詞:a/an, the…
・指示詞:this, these, that, those…
・所有限定詞:their, her, his, Tom’s…
Post-Determiners
①順番:限定詞の中で1番後ろ
②個数:2つ以上可
当てはまる限定詞
・一部の数量詞:many, much, few…
・数詞 (順番→数の順番で置く)
・順番:first, second…
・数:one, two…
意味の考慮
限定詞の有無
名詞を可算名詞の単数形として扱う場合は、原則として1つ以上の限定詞を置く必要があります。
限定詞を置かなかった場合、以下の通りになります。
・その単語が可算・不可算の両方で使える
→不可算名詞として扱われる
・その単語が不可算名詞として機能しない
→ただ文法的におかしい文になる
以下記事の “無冠詞の役割・使い方のルール” の章をお読みいただくと、より理解が深まります。
英語の冠詞まとめ|ルールや使い分けを完全にマスターしよう
また、可算名詞・不可算名詞の文法的な扱いについては、こちらの記事をご参考ください。
名詞の可算/不可算まとめ|使い方の違いや見分け方とは?
代名詞としての利用
多くの限定詞は、代名詞としても使うことができます。代名詞とは、名詞 (句) の代わりになる言葉です。
代名詞について詳しく知りたい方は、こちらをご参考ください。
代名詞の使い方まとめ|基本を一気にマスターしよう!
まとめ
最後に、ポイントをおさらいしましょう。
・限定詞とは、名詞をより明確に示すための言葉
・主な種類に、指示詞/所有限定詞/冠詞/数詞/数量詞 がある
・限定詞は、以下の通りに並べることができる
・名詞を可算名詞の単数形として扱う場合は、原則として1つ以上の限定詞を置く必要がある
本記事の内容を把握できたら、実践でも沢山使ってみて、限定詞をどんどんマスターしていきましょう。
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