「英語の可算と不可算が、よく分からない…。」
「同じ単語でも、可算と不可算の両方で使われてたりするし、どうやって使い分けたらいんだろう…。」
「可算/不可算の使い分けとか見分け方について、ちゃんと理解したい!」
この記事は、そんなお悩みを持った方に向けて書いています。
目次
名詞の可算/不可算とは
そもそも可算名詞/不可算名詞とは、それぞれ英語の countable noun/uncountable noun が和訳された言葉です。この言葉通りに意味を捉えると、可算名詞は “数えられる名詞”、不可算名詞は “数えられない名詞” を表します。
基本的に、多くの名詞が可算にも不可算にもなりえます。例えば、trip (旅行) という名詞について考えてみましょう。
旅行を「この旅行と、あの旅行と…。」と単体ごとに思い浮かべず、 “概念” として捉える場合は、不可算名詞として使うことになります。
I love trip!
(旅行が好き!)
一方、「この旅行と、あの旅行と…。本当、全部楽しかった!」というように、単体ごとに捉える場合は、数えられる可算名詞として使うこととなります。
I’ve had many trips to Korea.
(韓国には、何度も旅行したことがあります。)
可算名詞
不可算名詞はさらに、単数形と複数形に分けられます。
単数と複数の、形の違い
名詞の後ろに s をつけた形を、名詞の複数形と呼びます。名詞を2つ以上のものとして扱う場合は、この複数形にする必要があります。
・a book (単数 – 1冊の本) → three books (複数 – 3冊の本)
・a car (単数 – 1つの車) → three cars (複数 – 3つの車)
・a building (単数 – 1つの建物) → two buildings (複数 – 2つの建物)
単数と複数の、限定詞のルール
英語には、名詞をより明確に示すための “限定詞” という言葉があります。例えば、these two books (これら2冊の本) の these (これら) や two (2冊の) は、どちらも限定詞です。
限定詞の中でも、冠詞・指示詞・所有限定詞と、一部 数量詞をあわせて、Central-Determiners と呼びます。名詞を可算名詞の単数形として扱う場合、この Central-Determiners を、必ず1つ付ける必要があります。
尚 単数形として扱う場合、some (いくつかの) や these (これらの) といった、複数のものを指す限定詞は付けられません。a/an (1つの)や this (この) などが使われます。
※ 限定詞について詳しく知りたい方は、こちらをご参考ください。
限定詞まとめ|主な種類と使い方を、わかりやすく解説!
※ 数詞の one は、Central-Determiner としても使えます。
一方 複数形は、限定詞をつけず単体で使うこともできます。限定詞をつけなかった場合、その複数形の名詞は、”世の中全般のモノ” として捉えられます。
I like dogs.
(私は犬が好きです。)
尚 複数形の場合は、逆に a/an (1つの) などの限定詞は付けられず、those (あれらの) や some (いくつかの) 等が使われます。
不可算名詞
一方 可算名詞と同じように、限定詞を付けることはできます。いくつかの限定詞は、可算/不可算のどちらかの名詞でしか使えないので、注意が必要です。
例えば「ほとんど〜ない」と表す際、可算名詞は few/不可算名詞は little を使います。
■ ほとんど〜ない
(可算) few people:ほとんどいない人々
(不可算) little anxiety:ほとんどない不安
「たくさんの〜」と表す際、可算名詞は many/不可算名詞は much を使います。
■ たくさんの〜
(可算) many people:たくさんの人々
(不可算) much anxiety:たくさんの不安
可算/名詞の見分け方
限定詞での見分け方
以上の文法的な取り扱いの違いを踏まえると、以下3パターンの場合には、”限定詞” と “形” で文章中の名詞が可算か不可算か見分けることができます。
・限定詞なし
・限定詞が数を表す (one, a/an)
・限定詞が数を表す (two〜)
それ以外の場合は、可算名詞と不可算名詞の性質の違いから、判断することとなります。具体的には、以下の2点で判断できます。
① 境界性があるか
②そもそも2つ以上存在するか
性質からの見分け方 ① 境界性があるか
例えば可算名詞の机やコップは、それ単体で独立して存在しており、分けることもできません。その他の机やコップとの違い/境界性がハッキリしており、数を数えることが出来ます。
一方で、不可算名詞の水や空気は境界性があいまいで、どこで切っても性質が変わりません。そのため、数を数えることができません。
性質からの見分け方 ② そもそも2つ以上存在するか
まとめ
さて今回は、可算名詞/不可算名詞について解説していきました。ポイントを振り返りましょう。
- 可算名詞/不可算名詞とは
- それぞれ英語の countable noun/uncountable noun が和訳された言葉
- 言葉通りに意味を捉えると、可算名詞は “数えられる名詞”、不可算名詞は “数えられない名詞” を表す
- 文法的な扱いの違い
- 可算名詞
- 単数形と複数形 (語尾にsをつけた形) がある
- 単数形には、Central-Determiner が必要
- 不可算名詞
- 常にそのままの形で使う
- 限定詞は付けられるが、可算/不可算で使える言葉が異なることもあるので注意が必要
- 可算名詞
- 可算/不可算の見分け方
- 限定詞から見分ける
- 性質から見分ける ① 境界性があるか
- 性質から見分ける ② そもそも2つ以上存在するか
この記事で、可算/不可算の基本的な知識はカバーしました。次のステップとしては、たくさん英語に触れて、知識を感覚に昇華していきましょう!
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