「英語の準動詞が、よく分からない…。」
「準動詞ごとの違いが、いまいち理解できない…。」
「準動詞を、正しく使い分け出来るようになりたい!」
本記事は、こんなお悩みを持った方に向けて書いています。
目次
準動詞とは
動詞が、文の中で他の品詞として機能している時、その動詞を準動詞と呼びます。
例えば “踊る” は動詞ですが、”踊っている人々” の “踊っている” の場合はどうでしょう。”優しい人々” の “優しい” と同じ、名詞を修飾する形容詞です。このように動詞は、多くの場合 形を変えることで、文の中で動詞以外の品詞として働きます。
述語動詞との違い
接続詞がない限り、英語の節は基本、S (主語) と V (述語) を1つずつ含みます。この V (述語) として使われる時、動詞は述語動詞と呼ばれます。この V (述語) 以外の場所で、他の品詞として使われる時、その動詞は準動詞と呼ばれます。全ての動詞は、その時々の使われ方によって、述語動詞にも準動詞にもなります。
準動詞の種類
to - 不定詞
1つ目は、to+動詞 の形です。名詞・形容詞・副詞として働きます。いずれの場合も、to のコアイメージである矢印が、動詞に向かって伸びているようなイメージで使います。
名詞的用法:すること
I’ve decided to learn english.
(私は、英語を学ぶことを決めました。)
形容詞的用法:するための
I want something to eat.
(私は、何か食べる (ための) ものが欲しい。)
副詞的用法:するために/に対して/することが
I went back to my hometown to see my parents.
(両親に会うために、地元に帰省しました。)
I was surprised to hear the news.
(私は、ニュースを聞いて驚きました。)
ing - 動名詞, 現在分詞
名詞的用法:すること
I enjoy reading books.
(私は、本を読むことを楽しみます。)
形容詞的用法:している
That sleeping dog is my pet, Pochi.
(あの寝ている犬は、私のペットのポチです。)
副詞的用法:しながら/して
I’ve learned a lot working here.
(ここで働いて、沢山のことを学びました。)
ed - 過去分詞
最後の準動詞の形は、過去分詞です。時制の完了形でも使われる形で、do – did – done の done が、過去分詞にあたります。形容詞・副詞として働き、他動詞の場合は受動、自動詞の場合は完了の意味で使われます
形容詞的用法:された/される/した
update(他動詞) – 受動
I’ll send the updated version to you.
(更新されたバージョンを、あなたに送ります。)
graduate(自動詞) – 完了
We’ve got messages from graduated students.
(卒業した生徒から、メッセージが来ました。)
副詞的用法:されて/されると/して
base(他動詞) – 受動
This book was written based on facts.
(この本は、事実を基にして書かれました。)
drink(自動詞) – 完了
He walked drunk.
(彼は、酔い潰れた状態で歩きました。)
準動詞についてもっと詳しく知りたい方は、以下をご参考ください。英語の準動詞とは?
役割や使い方を、図解で一気にマスターしよう!
準動詞の使い分け
■不定詞 (to)■
to のコアイメージである矢印が、動詞に向かって伸びているイメージ
■動名詞, 現在分詞(ing)■
ある過去の時点から、 “進行” している雰囲気
■過去分詞(ed)■
他動詞なら受動、自動詞なら完了 (受動のパターンの方が多い)
もう少し、詳しく見ていきましょう。
名詞的用法の使い分け (to/ing)
不定詞(to) と 動名詞(ing) は、どちらも名詞として機能します。どちらを使うかは、ニュアンスの違いから判断します。
To be a doctor is my dream.
(医者になることは、私の夢です。)
Being a doctor is my dream.
(医者でいることは、私の夢です。)
他動詞の目的語になる場合
× I enjoy to sing.
⚪︎ I enjoy singing. (私は、歌うことを楽しみます。)
他にも、finish (終わらせる)/avoid(避ける)/recommend(勧める) などを他動詞として使う時、目的語には動名詞(ing)のみが使われます。反対に、plan(計画する)/decide(決める)/learn(学ぶ)などを他動詞で使うときは、不定詞(to)のみを目的語に置きます。
また両方を目的語にとる他動詞でも、それぞれを目的語にとった場合で、表現される内容が明確に異なることもあります。多くの場合、不定詞(to)は未来志向、動名詞(ing)は過去思考で使われます。
I remember to look the door.
(私は、ドアに施錠することを覚えています。)
→remember to ~ は、未来に矢印が伸びるイメージで使われます。過去に向かうことは出来ません。
I remember looking the door.
(私は、ドアを施錠したことを覚えています。)
→remeber ~ing は、過去の経験を表します。まだ経験していない未来の進行状況を、覚えることはできません。
regret to ~ (残念に思いながら ~ する) と regret ~ing (~したことを後悔する)/try to ~ (~することを試す) と try ~ing (試しに~してみる) なども、目的語の準動詞の形によって、意味がハッキリと変わります。
※ 尚、動詞の目的語や動作主の表現方法について知りたい方は、以下の記事をご参考ください。(例:the opening of a new office:新しいオフィスの開設 → a new office が準動詞 opening の動作主です。)
名詞構文とは?作り方と訳し方のテクニックまとめ
形容詞的用法の使い分け (to/ing/ed)
形容詞として準動詞を使う時は、意味で適切な形を判断します。
to -不定詞:するための
Do you have any idea to solve this problem?
(この問題を解くための、アイデアはありますか?)
ing – 動名詞, 現在分詞:している
I saw my friend walking in the distance.
(遠くを歩く、友人が見えました。)
ed – 過去分詞:された/される/した
How can I replace these broken windows?
(これらの壊れた窓は、どうやって取り替えることが出来ますか?)
副詞的用法の使い分け (to/ing/ed)
副詞として準動詞を使う時も、同様に意味から適切な形が判断できます。
to -不定詞:するために/に対して/することが
I travel to learn different cultures.
(私は、異なる文化を学ぶために旅をします。)
ing – 動名詞, 現在分詞:している
I was so happy spending time with my family.
(家族と一緒に過ごせて、とても幸せでした。)
ed – 過去分詞:されて/されると/して
The last presentation was the best compared to other ones.
(最後のプレゼンテーションが、他と比べて1番でした。)
まとめ
■不定詞 (to)■
to のコアイメージである矢印が、動詞に向かって伸びているイメージ
■動名詞, 現在分詞(ing)■
ある過去の時点から、 “進行” している雰囲気
■過去分詞(ed)■
他動詞なら受動、自動詞なら完了 (受動のパターンの方が多い)
本記事の内容をマスターしたら、色々な英文に触れてみて、感覚を定着させていきましょう!
\SNSでシェア/