「英語の強調構文って、なんだっけ…?」
「参考書で勉強したけど、普通の文との見分け方が分からない…。」
「作り方とか訳し方とか、使いこなすためのポイントを理解したい!」
この記事は、こんなお悩みを持った方に向けて書いています。
目次
英語の強調構文とは
英語の強調構文は、文の一部分を目立たせるための構文です。
会話の中で、文の一部分を目立たせたいタイミングは、けっこう頻繁にやってきます。
例えば 明日に予定されている会議について、今日開かれると勘違いしている同僚がいたとしましょう。おそらく殆どの人は、「明日、その会議だよ。」ではなく「その会議、明日だよ。」と伝えると思います。これは、文の中で “明日” が重要な情報であり、文の後半に置いた方が “明日” が目立つからです。
日本語ではこのように、単語の配置を工夫したり、”〜こそ”・”まさに〜” といった言葉を使って、大事な情報を強調することができます。
英語にも、文の一部分を目立たせるテクニックが、いくつか存在します。その内の一つが、強調構文です。強調構文は、新しい話題を持ち出したり、相手が言った内容を訂正する際などに使います。主に2パターンの文の形があるので、順番に使い方を見ていきましょう。
it 節の強調構文
作り方
基本的な手順
ポイント
it 節の時制・肯定/否定
内容に合わせて、it 節に時制および肯定/否定を反映させます。
■ It was my umbrella that was stolen. (盗まれたのは、私の傘です。)
■ It is my umbrella that was stolen. (×)
■ It wasn’t my umbrella that was stolen. (盗まれたのは、私の傘じゃないです。)
■ It was my umbrella that wasn’t stolen. (盗まれなかったのは、私の傘です。)
it 節の単数/複数
一方、強調したい内容が複数であっても、it is の形をとります。they are 等には、変化させません。
■ It is books that enrich my mind.
(私の精神を豊かにしてくれるのは、本です。)
that の代わりの who
人が強調される場合は、that ではなく who を使うこともできます。
■ It was my manager who I should have contacted in the first place.
(私が真っ先に連絡するべきだったのは、私のマネージャーでした。)
that の省略
元の文で目的語に当たる箇所が it 節に来る場合、that が省略可能です。
■ It was Mr.Yamada (that) we met.
(私たちが会ったのは、山田さんです。)
→元の文 We met Mr.Yamada. にて、Mr.Yamada は目的語。
訳し方
it 節の内容は、日本語訳の文の後ろに置いたり、”〜こそ”・”まさに〜” といった言葉を使って、目立たせることが出来ます。
■ It is your experiences that make your life.
(あなたの人生を作るのは、あなたの経験です。)
(あなたの経験こそが、あなたの人生を作るのです。)
(まさにあなたの経験が、あなたの人生を作るのです。)
関係代名詞との見分け方
関係代名詞と強調構文の that は、文単体で捉えた場合には、見分けがつきません。そのため、文脈から意味を判断します。
■ It was her poster that stood out the most.
(強調構文:一番目立っていたのは、彼女のポスターでした。)
(関係代名詞:それは、一番目立っていた彼女のポスターでした。)
※ 関係代名詞について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参考ください。
■ 関係詞のポイントまとめ|26枚の図と表を使ってわかりやすく解説
what 節の強調構文
what 節 (=the thing which/〜であること) を使い、情報を強調することもできます。
作り方
基本的な手順
基本的に、以下いずれかの形をとります。
・[what 節] is [重要な情報].
・[重要な情報] is [what節].
文が分裂して、目立たせたい部分は [重要な情報] に、それ以外の部分は [what 節] に組み込まれるイメージです。
※ what 節の使い方について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参考ください。
■ 関係詞のポイントまとめ|26枚の図と表を使ってわかりやすく解説
ポイント
what 節の時制・肯定/否定
内容に合わせて、what 節に時制および肯定/否定を反映させます。
■ This is exactly what I’ve been looking for.
(私が探していたのは、まさにこれです。)
■ This isn’t what I’ve been looking for.
(私が探していたのは、これではありません。)
文の単数/複数
what が表すもの (the thing which/the things which) に合わせ、文の単数/複数を変化させます。
■ What we need is a projector.
(私たちに必要となるのは、プロジェクターです。)
→ what = the thing which
■ What we need are a projector and a speaker.
(私たちに必要となるのは、プロジェクターとスピーカーです。)
→ what = the things which
訳し方
what 節を使った強調構文に関しては、大抵の場合、そのまま訳すだけで 英語の強調構文のニュアンスが表現されます。
■ What I recommend the most is Takoyaki.
(私の一番のおすすめは、たこ焼きです。)
まとめ
それでは、強調構文のポイントをおさらいしましょう。
- 英語の強調構文は、文の一部分を目立たせるために使われる
- it 節の強調構文
- 作り方:文の中で目立たせたい情報を it is の後ろに配置し、残りの内容を that で繋ぐ
- 訳し方:it 節の情報は、日本語訳の文の後ろに置いたり、”〜こそ”・”まさに〜” といった言葉を使って、目立たせる
- 関係代名詞との見分け方:文の形に違いは無いため、文脈から判断する
- what 節の強調構文
- 作り方:[what 節] is [重要な情報]. /[重要な情報] is [what節]. の形をとる
- 訳し方:大抵の場合、素直に訳すだけで、英語の強調構文のニュアンスが表現される
様々な構文を知ることで、どんどん英語で豊かな表現ができるようになります。この記事で取り入れた知識を使って、実際の会話や英作の場面でも、強調構文を使ってみましょう!
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