「There構文が分からない…。」
「そもそもThere構文って、なんのために使われるんだろ…。」
「There構文で、Be動詞と一般動詞って、どう使い分けるんだろ…。」
この記事は、こんなお悩みを持った方に向けて書いています。
目次
There構文とは?
There構文は、[There+動詞+意味上の主語] の形をとる構文です。新しく人やモノが登場する際、まずその存在を知らせるために使われます。日本語でも、同様の言い回しがされます。
知らない情報がいきなり話に登場すると、聞き手は混乱してしまいます。
■ 近くにできた新しいカフェに、ランチに行かない?
Why don’t we go to a new cafe nearby for lunch?
はじめて登場する人やモノは、話を展開する前に一度新しい情報として紹介することで、聞き手の理解がスムーズになります。
■ 近くに新しくカフェができたんだって。ランチに行かない?
I heard there is a new cafe nearby. Why don’t we go there for lunch?
There+Be動詞
There構文の多くでは、Be動詞が使われています。Be動詞が使われた際は、先ほど解説した通り、新しく登場する人やモノの存在が知らされます。
■ There is a cat in her house.
(彼女の家に、猫がいます。)
Be動詞の使い分け
基本的には意味上の主語に合わせて、Be動詞の単数 (is)/複数 (are) を選択します。
■ In Kyoto, there is a famous temple called Kiyomizu-dera.
(京都には、清水寺と呼ばれる、有名なお寺があります。)
■ In Kyoto, there are many traditional buildings.
(京都には、たくさんの歴史的な建造物があります。)
一方 複数の存在が並べられ、かつ一番前が単数である場合には、意味上の主語が複数であっても are ではなく is が用いられます。
■ There is a big table and four chairs in the conference room.
(会議室には、大きな机と4つの椅子があります。)
Be動詞の使い分けについて、より詳しく知りたい方は、以下の記事をご参考ください。
Be動詞とは?使い方や一般動詞との違いを、図解と表でわかりやすく解説!
There+一般動詞
たまに、Thereの後ろに一般動詞が置かれることもあります。There構文において一般動詞が使われると、新しく登場する人やモノの存在が知らされるだけでなく、動詞が持つニュアンスも加えられます。
■ Once upon a time there lived an old man and an old woman.
(昔々あるところに、お爺さんとお婆さんが住んでいました。)
よく使われる動詞
There 構文でよく使われる、一般動詞を見てみましょう。
■ appear:〜と見受けられる
There appears to be a problem with your payment.
(支払いに、問題があるように見受けられます。)
■ happen:〜が起きる
On that day there happened a miracle
(その日、奇跡が起きました。)
■ その他
動詞 | 意味 |
---|---|
exist | 存在する |
remain | 残る |
arise | 生じる |
live | 住む |
come | 来る |
seem | 〜のようだ |
tend to be | 〜の傾向がある |
used to be | かつて〜があった |
使い方のポイント
疑問文/否定文
There 以外が主語である普通の文と同様に、疑問文/否定文を作ります。
■ Be動詞 – 疑問文:Is there a way to get discount?
(割引を受ける手段はありますか?)
■ Be動詞 – 否定文:There isn’t a way to get discount.
(割引を受ける手段はありません。)
■ 一般動詞 – 疑問文:Does there seem to be a scientific relationship between weather and mood?
(天気と気分に、科学的な関係性は見られますか?)
■ 一般動詞 – 否定文:At first, there didn’t seem to be a scientific relationship between weather and mood.
(はじめ、天気と気分に、科学的な関係性は見られませんでした。)
※ 疑問文の作り方について詳しく知りたい方は、下記をご参考ください。
疑問文の種類は全部でこれだけ!全パターンを図解付きで解説
時制
時制も、通常の文と同様に適用されます。
■ 過去形:There were a lot of cherry blossom trees in the park.
(公園には、たくさんの桜の木がありました。)
■ 未来:There will be a lot of snow this year.
(今年は雪が多いでしょう。)
※ 時制について詳しく知りたい方は、下記をご参考ください。
英語時制を図解と表でわかりやすく解説|使い方や時制ごとの違いをマスターしよう
意味上の主語につく限定詞
There構文は、新しく登場する人やモノについて、その存在を知らせるための文です。そのため There構文の意味上の主語には、a/an など聞き手にとって特定されていない限定詞がつくことが多いです。
■ There was a cat and a dog. The cat was friendly, but the dog was unfriendly.
(猫と犬がいました。猫は人懐こかったですが、犬はそっけなかったです。)
※ a/an と the の違いなど冠詞について知りたい方は、下記をご参考ください。
英語の冠詞まとめ|ルールや使い分けを完全にマスターしよう
まとめ
最後に、There構文のポイントをおさらいしましょう。
- There構文とは
- [There+動詞+意味上の主語] の形をとる構文
- 新しく人やモノが登場する際、まずその存在を知らせるために使われる
- There+Be動詞
- 新しく登場する人やモノの存在が知らされる
- 新しく登場する人やモノの存在が知らされる
- There+一般動詞
- 新しく登場する人やモノの存在が知らされるだけでなく、動詞が持つニュアンスも加えられる
- appear, happen, exist, remain など
- その他 使い方のポイント
- 通常の文と同様に、疑問文/否定文への変換や、時制の適用を行う
- 意味上の主語には、a/an など聞き手にとって特定されていない限定詞が付く場合が多い
本記事で、There構文に関する基礎知識はカバーできました。次は沢山の英語に触れて、There構文を使う感覚を養っていきましょう!
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